理想世界に自動的に共鳴させる方法

どうも!ブランドクリエイターの中江です。

前回は、理想世界の作り方について解説しました。

理想世界は

  • 誰に
  • どうなってもらいたいのか

この2点を言語化できれば、誰でも作ることができます。

前回のブログから数名に

自分がまだ体現できていない理想世界を掲げても良いのでしょうか?

という質問が来ました。

崇高な理想は掲げるけど、現実問題、

  • 経験不足
  • 知識・スキル不足
  • 実績不足
  • 資金不足

という場合はあるでしょう。

でも、僕は、今の自分が理想世界が体現できているかどうかは、重要ではないと思っています。

というのも、今、確固たるブランドを築けている人が、最初からその地位を築けていたわけではないからです。

例えば、茨城県のひたちなか市に「サザコーヒー」という喫茶店があります。

創業は、1969年で、50年以上も続いている喫茶店です。

飲食店で10年以上続けられるお店は1割以下です。

更に言えば、カフェ・喫茶店を続けるのは至難です。

近所に、スターバックス、ドトールコーヒー、上島珈琲店などの大手が出て来てしまえば、大抵の場合は、お客さんが来なくなるからです。

実際に、カフェ・喫茶店の数は、この30年で半数以下に減りました。

最盛期に15万4360店ありましたが、最新データでは6万9983店となっています。

サザコーヒーは、茨城県で圧倒的なブランドを築いています。

近くに大手のカフェがあっても、90席ある店内は、常にお客さんで溢れかえっています。

店舗は13店舗。年商は13億円。

茨城県の飲食店800箇所に「サザコーヒー」を卸しているほどブランド力があります。

飲食店に「サザコーヒー」があるだけで、お客さんに喜ばれるのです。

お客さんが口を揃えていうのは、

サザコーヒーは、味と香りが圧倒的に違う

という感想です。

創業者の鈴木誉志男さんは、サザコーヒーを立ち上げて、

究極のジャパンコーヒー

を目指しました。

日本には世界一、良質の水が存在します。国土の7割が山林で、太平洋や日本海に発達した雲が日本全土に雨となって降り注ぎ、1年間に平均1700ミリ以上の雨量となります。これは世界で10番前後のランクです。その雨は地表を浸し、川となり、太平洋や日本海に流れます。この水(蒸留水)を使って料理するのが日本の食文化の特徴で、ご飯も味噌汁もそうですが、水分を使った食事が多く、良質の水があるから出汁の食文化となり、「UMAMI」が世界用語として定着しました。そこでカフェのコーヒーも、日本の良水から考える必要があります。フレンチコーヒー、イタリアンコーヒー、アメリカンコーヒーという言葉があるように、当社はジャパンコーヒーとして極めたいのです。(『「サザコーヒー」に学ぶ、20年続く人気カフェづくりの本』高井尚之)より

50年かけて、究極のコーヒーを実現してきました。

香りや美味しさが段違いなのは当然で、

  • ケニア、エチオピア、インドネシア、フィリピン、ブラジル、グアテマラなどから世界中の良質な豆を直取引
  • コロンビアに自社農園を所有(コロンビア・カウカ州の品評会で初優勝)
  • 自家焙煎機を所持
  • 腕利きのバリスタ(ジャパンバリスタチャンピオンシップで、トップ5の内の3人がサザコーヒー)
  • 地下水をくみ上げ、NASAでも採用されてる逆浸透膜浄水器でろ過した水を使用

などをしているからです。

でも、最初からこのコーヒーに一足飛びでたどり着いたわけではありません。

最初から世界中の良質な豆を直取引できた訳でもなければ、自家焙煎機があった訳でもなければ、自社農園があった訳ではありません。

スタートは、何の変哲も無い個人喫茶店です。

最初は、誰でも0からです。

でも、理想を掲げ続けて、諦めなかったから、今のブランドが築けているのです。

ブランドづくりは、理想世界を掲げることから始まるのです。

だから、今、自分が体現できているかどうかは関係ないのです。

その理想を体現しようとする意志さえあればいいのです。

そして、その理想世界に共鳴してもらうだけで、ブランドというのは築くことができます。

理想世界に共鳴してもらうとは、

  • 理想世界を提示し
  • 理想世界へ共感してもらい
  • 共に理想世界を目指す

という3つのステップを踏むということです。

この3つのステップを踏んでもらうために、

一番、簡単な方法が、

コミュニティを作ること

です。

僕自身、デザイナーとして理想世界に共鳴してもらうために、最初に作ったのが、「ブランドメディア構築クラブ」というコミュニティです。

「ブランドになりましょう」という理想世界を提示し、その理想世界へ共感してもらった人と共に理想世界を目指す。

このコミュニティを持っているだけで、

  • 他のデザイナーと比較検討されることがなくなった
  • 価格競争に巻き込まれなくなった
  • 仕事の依頼が安定的に入るようになった
  • 安定的な収益が生まれるようになった

など、ブランド構築の面で様々なプラスの側面が生まれました。

では、一体、コミュニティはどうやって作っていけばいいのか?

次回以降は、このコミュニティ作りについて、詳しくお話していきたいと思います。